iPhoneが突然起動しない不具合 と iPhoneのバックアップ について
※ここに記載している内容はケーススタディ 事例として検証しているもので、サービス内容の改定やアプリの性能向上により検証結果が変わる場合もあります。
[ iPhoneが突然起動しなくなる原因 ]
当店は iPhone修理店 を併設しています。様々な故障・不具合が持ち込まれますが、iPhoneが全く起動しない場合は少ないです。
それでも1ヶ月に1回ほどそのようなiPhoneが持ち込まれることがあります。
・朝起きたらiPhoneの電源が切れていて、起動しなくなった。
・動画を見ていたらシャットダウンして、それ以後は起動しなくなった。
・ある日からWi-FiをONにできなくなった。
原因として考えられるのは、お風呂で使っていたり、過去に水没した経験があるなどです。
基盤の中に水分が入ると基盤上のチップを腐食させて、何ヶ月後かに不具合がでる場合があります。
iPhoneの耐水性能も経年で劣化します。→ アップルの説明ページ
雨に濡れたことがあったが、正常に動くのでその出来事を忘れた。→ ある日突然動かなくなる。
と、いったケースもあるかもしれません。
iPhoneの耐水性能にも個体差があり、ある人が水に濡らしても大丈夫だったとして、自分の場合はダメだったという場合もありえます。
いざという時に備えて、iPhoneの大切なデータは必ずバックアップをお勧めいたします。
iPhoneのバックアップ (クラウドストレージへのバックアップ)
大切な思い出の画像、御家族の記念日の画像や動画が消えたら二度と戻ってきません。
大切な御家族の記念日の画像がiPhoneに入っているとしたら、だれかと共有したり、どこかにコピーと置いておくなりしてデータが消えないように備えてください。iPhoneは突然死(ブラックアウト/ブラックスクリーン)する場合があります。iPhoneは基盤から直接データを取り出す手段が事実上ないため、[ 起動しない=データ消失 ]になります。
※iPhoneに限らず、パソコン、スマホ、テレビなどの電子機器は突然動かなくなる場合があります。
画像のバックアップ方法としては、①パソコンにデータを移動する。②パソコンから更に外付けハードディスクにコピーしておく、などの方法がありますが、最近はパソコンがあっても使っていないご家庭の方が多くなってきました。
その場合はAppleを始めとして、各社が出しているクラウドストレージサービスを利用されることをお勧め致します。
一例(私の場合)
iCloud+ ( iCloud Drive ) 50GB
+
Dropbox Plus 2TB
+
Amazon Photo 容量無制限 写真保存
年額1,560円(月額130円) + 年額¥15,840 +Amazonプライム費用
私は、上記のような形でデータを保存しています。iCloudドライブでiPhoneの画像以外のデータをバックアップしておいて急な故障に対応。画像は撮影した直後からDropboxにアップロードして保存します。パソコンで利用するデータもDropboxに入れているのでパソコン自体のバックアップはとっていません。
iPhoneはアプリやデータを他に退避しにくいのでバックアップをとりますが、パソコンはトラブルがあった際は初期化した方が改善が早いので何かあれば初期化しますし、データ・書類はDropboxに入れておいて初期化で消えないようにします。 それまでにパソコンにいれていたアプリをまたインストールしなければならないのが面倒ですが、主要なアプリは5つくらいで、その他はもう使っていないアプリがあったりするので整理整頓のきっかけと思うようにしています。
※他の手段として、iCloudに統一しようとしたり、DropboxをMicrosoftのOneDriveに変えようとしたこともあったのですが、Microsoft製とApple製は相性が悪くどこか上手く動かなかったり、他の人と共有する方法がトラブったり、操作性が問題になったり、アカウント運用が重複したりするので今に落ち着いています。
いろいろ情報をまとめましたが、結論をこちらに先に書かせていただきます。その理由までリンクで飛んでください。
クラウドサービスの情報はこれより下に記載いたします。
結局何がおすすめ?
iCloud+ (iCloud Drive ) 2TB ファミリー共有が一番おすすめです。 → その理由
クラウドストレージサービスの情報
メリット
メリット
・データを保存する安全性が高い。消えない。
データが保存されている場所が災害に合ってデータが消えてしまう可能性も0ではありませんが、クラウドストレージサービスを提供している大きな企業は各地のデータセンターに分散してデータを持つので、1つの場所で災害が発生してデータが消えてしまったとしても別の場所のデータセンターが同じデータを補完しているような仕組みを持っています。
家庭でパソコンの中や外付けハードディスク、SDカードの中にバックアップを持っていても、パソコン・外付けハードディスク、SDカードそのものがなくなってしまったり、壊れてデータがなくなることを考えれば、機械の故障や災害に合ったとしてもデータを保存してくれる能力が高いといえます。
※自らクラウドサービス上でデータを消した場合は消えます。(完全に消えるまで何十日かの猶予がある場合が多いです)
・セキュリティ
世界規模のデジタルサービス会社が提供しているので、悪意のある攻撃に対して最高レベルのセキュリティが施されています。
※ユーザー自身が簡単なパスワードを使用してしまって不正ログインされてしまうケースはあります。(各社、2重認証の利用を促すなどユーザーのセキュリティレベル向上の仕組みがあります。ある程度の自衛は必要です。)
・どの端末からでもアクセスできる。データを共有しやすい。データを保存しやすい
インターネット上でデータが保管される仕組みなので、ネットが繋がればどの端末からでもアクセスができます。ある1つの画像やファイルを仕事仲間や友達に共有するといった機能も充実しています。
また、画像を撮った後すぐにクラウドストレージ上へアップロードしてくれる機能がありアプリを起動した最初に設定で勧めてくれます。パソコン上のデータも自動で同期してくれる機能があるので突然の故障でも復旧が早くなるのはiPhoneだけに留まらなくなります。
デメリット
・これまでかけてこなかった料金が発生する
デメリットは年額で1万5千円近くを今後毎年払っていくかどうかであると思います。
しかし、もしiPhoneが起動しなくなった場合、データを取り出すためには専門の基盤修復業者に依頼しなければなりません。費用は5万円~8万円?程度になります。クラウドストレージサービスにはデータをバックアップする以外の使い勝手の良さがあります。
家でバックアップするにしても、バックアップ用の2TBのハードディスクは2万円近くします。パソコンがない場合は安くても5,6万円の購入費用がかかります。そしてバックアップのために1ヶ月に1回作業をおこなう習慣をつけなければなりません。
費用対効果での検討になります。
いろいろなクラウドサービスを利用したバックアップ方法
・iCloud+ (Apple)
5GBまで無料
追加容量 | 月額料金 (2017年6月8日現在) |
---|---|
50GB | 130円 年額1,560円 |
200GB | 400円 年額4,800円 |
2TB | 1300円 年額15,600円 |
iCloudバックアップはiPhoneの設定から導入できるApple標準のサービスです。画像だけでなく、iPhoneのアプリ、連絡先他様々な機能をまるまるバックアップしてくれるので、iPhoneが突然動作しなくなったとしても新しいiPhoneさえ手にいれれば元通りの環境に戻すことができます。
家族間で2TBを共有できる「ファミリー共有」が利用できます。
iOS 及び MacOSに組み込まれているので、iPhone、iPad、Macのバックアップや情報連携はものすごくスムーズです。
50GB 月額130円
5GBが最初無料で付いてきますが、設定を操作しない状態で画像を撮ったり、アプリをインストールしているとすぐに”iCloudドライブがいっぱいになりました”的なメールが送付されてきます。画像のバックアップをしない場合、別でする場合はプランは50GBで十分です。
※無料の5GBが一杯になった方は必ず入っていただきたいプランです。この月額でiPhoneのデータが守れるなら安い。
200GB 月額400円
家族がiPadやiPhoneを使い始めた場合は200GBを契約して家族で共有すると、家族の持っているiPad,iPhoneの故障時の復旧をカバーできます。このプランで画像を保存していってiCloudドライブが一杯になったら次のプランに移る方法でもかまわないと思います。
※画像をiPhoneで保管する人にお勧めしたいプランです。これが一杯になったらもう2TB契約してしまいましょう。
2TB(2000GB) 月額1,300円
これだけあれば家族全員がスマホと画像両方のバックアップをおこなってなおかつ共有することもできます。
年額でいえばちょっと高額ですが、他にパソコンも、外付けハードディスクもRAIDのあるNAS(ネットワーク ストレージ サーバー :データ保存用で2台のHDDでコピーしあう仕様(RAID)もある)を購入したりする必要はないのでそれらの費用との比較になります。
【使用感】
Mac iPhone iPad では抜群の使いやすさだと思いますが、ライトユーザーは写真・動画・アプリのバックアップを主として利用で、書類を複数の端末、パソコンで共有する使い方はまだまだ浸透していないのではないでしょうか。
原因として、iPhoneやiPadに書類やPDFを保存する”ファイル”アプリが導入されたのが他社より遅かった事があると思います。
また、いまいち広まらない要因はWindowsOSとの相性が悪い点があります。実際、WindowsにiCloudアプリを入れた直後はファイルを同期してくれません。この時は再起動で同期される状態になりましたが、次にWindowsを立ち上げた際にパスワードを求められました。
[インストール直後に同期][Windowsを立ち上げたら自動でログオン]このあたりが確実ではないと「使えないのかな?」という思いを抱かせてしまっているので定着しないように思います。
・Dropbox (個人用)
2GBまで無料
追加容量 | 月額料金 (2017年6月8日現在) |
---|---|
Dropbox Plus 2TB 1ユーザー | 1,320円 年額 15,840円 |
Dropbox Family 2TB 最大6人 | 2,200円 年額 26,400円 |
家庭で使うタイプは2TB(2000GB)が最大です。
Dropbox Plus 2TB 1ユーザー
iPhoneの50GBプランと併用してDropBoxで画像と動画を保存します。
家庭で使っているiPhone、iPadにDropBoxを入れ、契約したアカウントでログインしてそれらが撮影する画像、動画をアップロードする設定をおこなっておけば、家族でとった画像、動画を保存できることになります。
2TBはなかなか使いきれません。
ただ、画像、動画をみんなで共有出来る状態なので、お子様が思春期になることにはお子様用の画像、動画保存場所を用意したほうがいいかもしれません。
Dropbox Family 2TB 最大6人
”Dropbox Family プランでは、2 TB のストレージ容量を最大 6 人のファミリー メンバー(アメリカでは 13 歳以上、他の国では 16 歳以上)で共有します。” とのこと。
家族間で共有する情報を選択できるプランで、家族それぞれがDropBox Plus を契約するよりか安価になっていますが、iCloudの「ファミリー共有」よりか割高です。
【使用感】単純にネット上に書類・画像を保管する機能として使いたいのに、やたらと他のユーザーとの共有・協業機能が全面にでてきて戸惑うような方向に機能追加されている印象です。特にWEB版は、単純に目的のファイルにたどり着きたいのにちょっとメニューが煩雑に感じています。
Windows や MacOS 、iPhone iPad との相性は良いです。アプリがそれぞれ直感的に使いやすくできています。
・Amazon Photos
5GBまで無料
※Amazonプライム会員は容量無制限で写真を保存可能(動画の保存は5GBまで)
追加容量(動画用) | 月額料金 |
---|---|
100GB | 250円 年払割引2,490円 |
1TB | 1,300円 年払割引13,800円 |
2TB | 2,600円 年払割引27,600円 |
Amazonプライム会員であれば容量無制限で写真を保存できます。家族のAmazonアカウントを作成して共有することも可能とのこと(家族はプライム会員でなくても良い)(ファミリー共有できる)。
ただし動画の保存は5GBまで(上の画像では何かのサービスで追加ストレージが付与されています。調べてもでてきませんでした)で、動画をもっと保存したいと思った場合は100GBや1TBのプランを追加する必要があります。
他のクラウドサービスと比べて、書類や画像・動画以外のファイルは保存できません。
AmazonPhotoを目的に契約したわけではなくAmazonプライムを契約したら付いてきたサービスですが、写真に対してバックアップのバックアップ的に利用しています。
【使用感】
アプリはアップロードして保存、閲覧と問題ありません。
画像と動画しかクラウドストレージに置かない。と、割り切るならこちらだけを利用するのも1つの方法です。
ただし、1TB、2TBの容量価格だけをみれば割高になります(画像は無制限無料なのでバランスはとれています)
顔認証で人物別に分けてくれるので、それなりに見ていて楽しいですが、子ども姉妹の顔認識はどうしても混ざってしまいますので姉妹でまとめています(顔認識機能あるあるだそうです。)
その他
・OneDrive (Microsoft)
5GB無料
容量 | 月額料金 |
---|---|
Standalone 100GB | 224円 年額2,688円 |
Microsoft 365 + 1TB Officeソフト1年版他付き | 年額12,984円 |
【使用感】
Microsoft365(旧Office365)に1TBの容量がついていますので一番お得なのですが、メインにしようとしても使い勝手(WEB版やWindowsに組み込まれているソフト、EXCEL・Wordで表示される部分)に戸惑う場面が多くなっているので、1TBの権利は持っているけど活用できていません。
ファミリー共有については、Microsoftアカウントでファミリー・グループを設定するとできる、とのことです。(この設定、ものすごく時間がかかる様に感じるのはなぜだろう)
単純なクラウドストレージソフトとして使いたいけれども、WindowsOSと深くくっつくので設定したら他に波及しそうで、機能をしぼっておそるおそる使ってはいます。
・Googleドライブ (Google One)
15GB無料
容量 | 月額料金 |
---|---|
ベーシック 100GB | 250円 年額2,500円 |
スタンダード 200GB | 380円 年額3,800円 |
プレミアム 2TB | 1,300円 年額13,000円 |
【使用感】
Dropboxとややインターフェースが違い、設定の内容もわかりにくけれども、同期の速さや使っている人の多さ(=Googleアカウント)から、自分の中でDropboxからの置き換え候補。なのですが、1つのパソコンに複数のGoogleアカウントを登録したいケースで設定をしたら、アプリが正常に動作しなくなってしまいました。Windowsとの相性の問題かどうか不明です。
価格もそのままファミリー共有できるとのこと。一番コスパが良くファミリー共有ができます。
過去にパソコン用のアプリが「Googleドライブアプリ」→「同期と共有」→「Googleドライブアプリ」と2転、3転したので、定着しなかったのですが、今後は主力で使えるかもしれません。(2022年1月現在、私のPCではアプリが異常動作でファイルエクスプローラー上からも見えません)
結局なにがおすすめなのか?
iCloud+( iCloud Drive ) 2TB ファミリー共有が一番おすすめです。
理由としては、
①iPhoneのバックアップに必須、②ファミリー共有が可能でコストもまずまず、③WindowsOSでも使える(私の場合はWindowsの再起動後にアプリが同期してくれました)。
画像・動画の整理などはiCloudのアプリではなくChromeなどのブラウザで操作になりますのでOSは関係なくなります。
各種クラウドストレージがありますが複数を使うよりもiCloudだけを使うと決めたほうがシンプルで簡単だろうという結論になりました。パソコンで操作する場合のWindowsでの使い勝手は相性が良くない部分もあるのですが、他がもっと使いやすいかというとそういうこともなく、これはもう慣れたほうが良いです。パソコンはWINDOWSがスムーズに動くスペックでご利用ください(CPUスコア:10000~、メモリ:8GB~、SSD:256GB~ (2022年1月現在))
仕事で使う場合は共有のしやすさや他の人が使っている状況なんかを考慮する必要があると思いましたが、家族の画像・動画を保護してバックアップしておくためであればiCloudで足りて、なおかつファミリー共有出来ることも考えれば1年1家族、15,600円はリーズナブルです。
どうぞ、御家族の思い出を上手に守って、皆様がデジタル生活を楽しめますように
滋賀県 パソコン修理 PCユーザーサポート TACT